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英語を話す理想のスピードとは?WPM120で流暢さを目指そう

英語学習者へのアドバイスに「ゆっくり話しましょう」というのがあります。

英語を話す際に緊張して早口になってしまう。相手のスピードに無意識に合わせてしまい、こちらまで話す速度が上がってしまう。

その結果、何度もつまってしまう…多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。

そうならないために、自分のペースで「ゆっくり」話すというものです。

この「ゆっくり話しましょう」というアドバイスには私も概ね賛成なのですが、この記事ではもう少し掘り下げてみたいと思います。

理想のスピーキング速度を考える

あなたに「ゆっくり話しましょう」と述べているその人は誰なのかを想像してみてください。

「ゆっくり」という概念はあくまでも相対的であることを理解しておくことが大切です。

つまり、あなたの「ゆっくり」と、ある人の「ゆっくり」は全く異なるということです。

例えば、ネイティブスピーカーのゆっくりと、英語を始めたばかりの初心者のゆっくりとでは、まったく異なる速度であることは想像が難しくないと思います。

では、伝わりやすい「ゆっくり」とはどれぐらいを指すのかを考えていきましょう。

一般的なWPM

皆さんは「WPM」という概念を聞いたことがありますか?WPMとは「words per minute」の頭文字を取ったものです。

英語学習スピーキングにおいてのWPMは、1分間に話せる語数を指します。

例えば、ネイティブスピーカーは1分間におよそ150~160語程度は話します。一方、平均的な日本人英語学習者は、1分間におよそ70語の英語を話します。

当たり前ですが、コミュニケーションは意図を正確に汲み取り、伝えることが第一の目的です。ですので、ネイティブスピーカーの速度で話す必要はありません。

とはいえ、ネイティブスピーカーの半分以下の発話量では、決して十分とは言えないでしょう。実際に、1分間で話せる発話量は日本がアジアで最下位になっています。

まずは自分が話せるWPMを測定し、少しずつ1分間に話せる量を増やしていくというのはどうでしょうか。

70語を話す人と、150語以上話せる人とでは、伝えられる内容が大きく異なります。

コミュニケーションは、限られた時間の中で発生することが多いです。発話の量を徐々に増やしていく中で、内容を巧みに展開できるスキルが重要になります。

参照:How fast do you speak?
参照:日本人学習者のL2英語の発話量

英語試験の評価

次に、英語試験の評価について考えたいと思います。私は長年、SOLO IELTS TOEFLというサービスを運営しており、IELTSやTOEFLといった難関英語試験を指導しています。

IELTSスピーキングでは、問いに対して、瞬時に3~7文程の回答を構築し話す必要があります。TOEFLスピーキングでは45秒〜1分程度、立ち止まることなく話し続けることが求められます。

一般的に、これらのテストでスピーキングが高得点とされるスコアは、IELTSでは7.0(9.0満点中)、TOEFLでは23(30点満点)です。

これらのスコアは、CEFRでは上級者にあたる「C1」という評価を受けます。CEFRに関しては、こちらの記事を参照ください。

CEFR C1レベルのスコアを出すためには、話す速度を一定に保つことも重要です。

具体的には、1分120~130語程度のペースで話す必要があります。先述の平均的な日本人英語学習者のおよそ倍の速度です。

客観的な指標としては、WPM120語を目指して話す練習をしていくと、第二言語話者としては上級者の部類に入るということです。

緩急をつける

そうは言うけど、あらゆる話題に対して理想のWPMで話せるようになるのか?

と言うと、そんなことは無理に決まっています。人はよく知っていることであれば、自然と話すスピードが上がります。

自分が興味があることに関して質問を受けると、気持ちが乗ってきて、どんどん話したくなるのが自然ではないでしょうか。

逆に、普段あまり考えないような話題になると話す速度は落ちます。

“Do you think the government should restrict social media usage for young people?”

これはIELTSスピーキングの例題ですが、こんな問いを突然振られて、一定の速度を保って流暢に話し続けられる人はそう多くはないはずです。

自信を持って話せるところは話すスピードを上げる。そうでない箇所は、考えながら速度を落として話すというのが重要です。

考えながら話す際は、

  • 意味の塊ごとに話す
  • 息継ぎをしながら話す
  • 短い文章で話すこと

がポイントです。

息継ぎをしながら、次の意味の塊を考えます。重要なのは、文の途中で立ち止まったり、文頭から言い直そうとしないことです。相手に意味が伝わりづらくなります。

話す文章は極力短くしましょう。文章は短ければ短いほど、文法のエラーが減りリズムが崩れにくくなります。また、助長的に話すことと比べて、内容を絞ることができ、相手に意味が伝わりやすくなります。

最後に

以上が、英語を話す理想のスピードに関してでした。

定量的には1分あたり120語程度を目標に話せるようにしましょうという結論です。

当たり前ですが、普段英語を話す時には、発話語数なんかは気にしないかと思います。

個人的には、読んだり聞いたりする時に活用するのがオススメです。どういうことかというと、読み聞きした内容を要約するのです。

興味を持って読んだブログ記事を1分120語で要約する。寝る前に見たドラマを1分120語で要約をする、といった具合です。

リーディングとリスニングを、スピーキングにつなげていく意識が、大きく英語力の底上げにつながります。

是非チャレンジしてみてください。

記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。

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